豊後街道・石畳の二重峠 熊本県

二重峠は熊本城から大分市に抜ける豊後街道の一部で、江戸時代の参勤交代に使われた石畳が残っている峠道。
豊後街道・石畳の二重峠 熊本県

ミルクロードと二重峠

阿蘇カルデラ外輪山の北側を通るミルクロードの西側に、旧道である豊後街道と交わるところに二重峠があるます。

二重峠は、江戸時代の参勤交代で使われていた旧道で、丁寧に石畳を引いてあり、過去へのロマンを感じさせてくれます。

位置

九州 熊本県、阿蘇カルデラの中心の阿蘇山にあります。

〒869-2234 熊本県阿蘇市車帰

阿蘇地図

神話と歴史のロマンあふれる峠道

江戸時代の参勤交代(江戸時代において各藩の主である大名や交代寄合を交替で江戸に出仕させる制度)で使われていた豊後街道(ぶんごかいどう)は、阿蘇カルディラを横切っていた。
カルディラの外輪山に江戸時代に使われていた二重峠(ふたえとうげ)に石畳の跡が残っていました。

石畳の峠から見る阿蘇山とカルデラの景色は素晴らしいですね。

阿蘇開拓の祖である健磐龍命(たけいわたつのみこと)が蹴破ろうとしても、山が二重になっていたためびくともしなかったという神話からこの名がついた二重峠(ふたえとうげ)。
昔から阿蘇カルデラの入り口として利用されてきました。ここからカルデラ壁と中央の火口丘、カルデラ内の人間生活を見ることができます。

阿蘇カルデラの成り立ち

阿蘇火山ではいまから約27万年前から9万年前、4度の巨大噴火によって大地が陥没し、カルデラと呼ばれる凹地ができました。
この噴火で生じた火砕流は北部九州一円で見つかっており、9万年前の噴火は過去10万年でみても日本で最大級の噴火であったとされています。

参勤交代

熊本城から大分市に抜ける豊後街道の一部で、江戸時代の参勤交代に使われたみち。
石畳には阿蘇カルデラをつくった巨大噴火の岩石(溶結凝灰岩)が使われています。

豊後街道について

豊後街道(ぶんごかいどう)は、肥後国熊本(現在の熊本県熊本市)と豊後国鶴崎(現在の大分県大分市鶴崎)を結ぶ全長約124キロメートル(31里)の街道である。

江戸時代に加藤清正によって拓かれ、熊本藩や岡藩の参勤交代に用いられた。

また、文久4年(1864年)に四国艦隊下関砲撃事件調停の幕命を受け、江戸から長崎に向かった勝海舟、坂本龍馬等一行は、佐賀関に上陸した後、豊後街道を通って熊本経由で長崎に向かったとされている。

二重峠の風景

二重峠は、阿蘇カルデラの熊本側、つまり西側に位置しています。
峠からの景色は、カルデラ内にある田畑、阿蘇の山々、さらに東側の外輪山の様子を見ることができます。
私は、自然が作った雄大な阿蘇カルデラの風景に感動しました。

江戸時代の参勤交代で使われた石畳の道

江戸時代(1603年~1868年)、幕府は、諸大名を江戸と国元に一定期間ずつ交代で居住させていました。この道は、大名や侍がその往復に使った道です。
江戸時代には、30回以上の阿蘇の噴火が記録されており、参勤交代の際にも、この石畳から大名や侍が噴火を眺めたことでしょう。

何故、石畳なのか Why was the path paved by stones?

この看板が設置されている場所(石量の入り口)は、実は約27-9万年前の巨大噴火でできた陥没跡(カルデラ)の緑にあります。
そしてこの没でできた壁を人々は下っているのです。
その後の火山灰の/響もあり、阿蘇の道は降雨のたびに道路が損傷してしまいます。
 そのため、石を敷き詰め、災害に強い道路づくりが行われたのです。

作る努力と維持する努力

この石量は、カルデラの壁をつくる周辺の岩石で作られていると考えられています。
とても硬いため、道中の敷石や道のそばに石を砕く努力の跡がみられます。
また敷石の流出を防ぐために、「水切り」と呼ばれる排水溝や側溝のような仕組みが作られています。
このような排水設備は珍しく、当時の施行技術の高さを伺い知ることができます。

周辺情報

キャンプ場

阿蘇坊中野営場

阿蘇吉田線にある阿蘇市坊中野営場は、阿蘇山周辺の散策に便利な位置にあります。
バイクやクルマのテントサイトへの乗り入れができるので便利。
焚き火をする時は、不燃シート等で芝生に熱が伝わらないように配慮すること。

有料:1500円(タープは別途500円)

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