神子畑選鉱場跡 兵庫県

東洋一の選鉱場といわれる神子畑選鉱場跡は、神子畑川沿いの国道292号を走行していると突然姿を現す。威圧感があって良い。

神子畑選鉱場は隣町の明延鉱山の選鉱施設として建設

800年頃から鉱山として開拓されていた神子畑鉱山だった。

しかし、戦国時代頃から明延鉱山の採掘が始められたり、明治11年には神子畑周辺で有望な銀の鉱脈が発見されたことから近代鉱山開発が進んでいく。

ところが、明治41年になると神子畑は衰退していき、探鉱採鉱場の縮小され、さらに、大正6年にはついに閉山となってしまった。

その頃、明延鉱山では採掘鉱量の増加により、従来の選鉱施設では手狭になってきていた。
そこで明延では採鉱後の一次破砕までを行い、神子畑に選鉱機能を移設する計画が持ち上がる。鉱山としての役目は終えてしまったものの、神子畑は大正8年、明延鉱山から運び込まれた鉱石を選鉱する大規模な「機械選鉱場」として生まれ変わることとなった。

神子畑選鉱所(みこばたせんこうしょ)は、兵庫県朝来市佐嚢の神子畑にかつて存在した、三菱合資会社→三菱金属→明延鉱業の選鉱所である。

位置

〒679-3453 兵庫県朝来市佐嚢1842−1

地図 神子畑選鉱場跡

複数の巨大シックナー

シックナー

国道429号のすぐ横に、複数の円形の巨大シックナーが現れた。

まじか?

古びた巨大なコンクリート建造物には、どうしても目が入ってしまうのだ。

※シックナーは懸濁物を重力下で沈降させることによりできるだけ濃縮し,引き続くろ過(濾過)や乾燥などの操作を容易にするための装置をいう。 通常,円すい状の底部をもつ浅い円筒槽(直径数 m ~ 数十 m)で,中心部に原液を供給するための給泥口が,周辺部に清澄水を取り出すためのいつ流せき(溢流堰)がある。

一円電車

一円電車軌道は、この山の上にあったようです。

明延(あけのべ)一円電車は、鉱山関係者の列車だったが、一般にも一円で乗車できるようになったことから、そのように呼ばれた。

電車本体はとても可愛い!

インクラインの軌道跡

山の斜面に作られた選鉱場であるために、関係者が昇降するためのケーブルカーの軌道の跡がある。
ちょうど中央付近で交差できるようになっていた。

ムーセ旧居(旧神子畑鉱山事務舎)

旧神子畑鉱山事務舎は、明治21年に生野鉱山から移設されたようだ。

ちょっと洋風の素敵な外観の建物でした。

神子畑小学校跡

鉱山跡には小学校が併設されていたのだろうか?
残っているのは、体育館らしい。

それも、もうすぐ朽ち果てそうな雰囲気だった。

シックナーといえば

神子畑選鉱場跡を見て、最初に思い出すのは、佐渡の金山にある北沢浮遊選鉱場跡(佐渡島)の巨大なシックナーでした。
こちらは、昭和初期のものでコンクリートの品質は高い。

ラピュタ感はこちらの方がすごい。

北沢浮遊選鉱場跡
北沢浮遊選鉱場跡 シックナー
北沢浮遊選鉱場跡 佐渡島

北沢浮遊選鉱場跡 佐渡島

北沢浮遊選鉱場は、金の鉱石を選鉱する目的で当時建てられた最も先進的な建造跡のひとつで、佐渡島の近代鉱業の歴史を代表するもの。

周辺情報

近くの観光

神子畑鋳鉄橋(明治時代)

神子畑鋳鉄橋(橋長16m)は、鉄橋として日本で2番目に古いとされている。

神子畑ー生野間 16.2lk の馬車道(鉱山道路)にかけられた橋の一つ。

神子畑鋳鉄橋
神子畑鋳鉄橋

明延鉱山探検坑道

「明延鉱山 探検坑道」は坑道跡の見学プログラムは、3日前の予約が必要です。
料金は1,200円で60分くらいの見学みたい。2015/5現在

生野銀山

国道429号沿いにある。
鉱山の好きな人には良さそうな施設です。結構歩く必要があるそうです。

竹田城跡

天空の城、兵庫県朝来市の竹田城。

雲海ができる時に立雲峡から撮影された山の上に浮かぶ城壁が有名です。

竹田城(たけだじょう)
兵庫県 天空の城、竹田城の望遠撮影、たくさんの石垣が残っているので、比較的大きなお城だったようの考えます。標高354mの山頂、室町時代に但馬の守護大名・山名宗全によって、城の基礎が築かれたと伝わります。

近くのキャンプ場

豊岡市大師山自然公園キャンプ場

無料ですが、よく整備されている。

公園までの道路は舗装はされているが、とても狭く車同士は交差できないので注意が必要です。また、公園の入り口には、動物よけの柵があり、車を降りて開閉しなければならない。

豊岡市大師山自然公園キャンプ場
下の広場部分は、車の乗り入れが可能なサイト、比較的広い。豊岡市大師山自然公園キャンプ場
豊岡市大師山自然公園キャンプ場
少し登ったところにトイレがあった。豊岡市大師山自然公園キャンプ場

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